鯨統一郎『MORNING GIRL』

鯨統一郎の『MORNING GIRL』(講談社文庫)。


MORNING GIRL (講談社文庫)

MORNING GIRL (講談社文庫)


タイトルを見た瞬間、「『モーニング娘。』ぢやん」と思ひました。かういふくだらない思ひつきをしてしまつたとき、「買はない」といふ選択肢はなかなか思ひ浮かばないものです。また、帯の文句が素晴らしい。「人は、なぜ眠るのか? 壮大な謎が明らかに!」ですよ。これが学術書につけられた帯だつたなら、あまり触手は動かされませんが、『MORNING GIRL』はSFです。つまり、フィクションです。(言葉は悪いですが)どんな大法螺が待つてゐるのか、wktkせざるを得ません。あらすじはいたつてシンプルで、「全人類が陥つた睡眠時間減少」の謎(そして「人はなぜ眠るのか?」といふ謎)を主人公たちが解明するというふもの。
鯨統一郎はさすがミステリー出身だけあつて、「人はなぜ眠るのか?」といふ謎に対する答へは腑に落ちるものでした。否、単に腑に落ちるだけではありません。セコくない、壮大で、ロマンあふれる解答です。
千奈美に、ネタバレを恐れずに付け加へると、国民的アイドルグループの「モーニング娘。」は微塵も関係なかつたです(ぼくが読んだ限りでは)。もちろん、関係ある必要もありません。


れいにゃああああああああああああああ!