スマイレージ『○○がんばらなくてもええねんで!!』とBerryz工房『ヤキモチをください!』

今日発売されたスマイレージの新曲『○○がんばらなくてもええねんで!!』はよい曲ですね。タイトルを知つたときはちよつと面食らつたけれども、一聴してすぐに気に入りました。楽しいおふざけが満載でありながらも、きちんと締めるべきところは締めてゐる(サビの終わり方など)点は、流石はつんく♂さんだと思ひます。またその「おふざけ+きつちり」をスマイレージの四人が見事に体現してゐるのが素晴らしい(プロモーション・ビデオなんて、楽しくてかわいくて、最高ではありませんか!)。 この「おふざけ+きつちり」はわたしのこよなく愛することでありまして、ミステリーで例へるならば泡坂妻夫氏の《亜愛一郎シリーズ》ですかね。もつと限定するとそのなかの一編『黒い霧』。これも最初は抱腹絶倒のドタバタ劇でありながらも、最後にはアクロバティックな論理に収束するといふ、なんとも贅沢な作品です。(泡坂さんは残念ながら亡くなつてしまひましたねえ。わたしはそれを本屋のポップで知りました。「こんなにも素晴らしい書き手が!」といふ衝撃と「まさかこんな形で人の死を知るなんて!」といふ衝撃とでしばらく動けませんでした。泡坂さん、ご冥福をお祈りします。亜はいつまでもわたしの愛する名探偵です。)
ついでと云つてはあれですけれども、Berryz工房の『6th 雄叫びアルバム』に収録されてゐる『ヤキモチをください!』についても書かう。『6th ――』のなかのアルバム新録曲のなかでどれが一番好きかと訊かれたら、わたしはこの曲を挙げますかねえ(だいぶ悩むけれども)。清水佐紀ちやん、徳永千奈美ちやん、菅谷梨沙子ちやんが歌ふ曲ですが、この三人のそれぞれの特徴が遺憾なく発揮されてゐるのがよいです。佐紀ちやんの胸をときめかせるフェミニンさ。千奈美ちやんの、あの無条件でお気楽な気分にさせてくれる独特な発声。梨沙子ちやんの(これはもう、どう書き表してよいのかわからないけれども)圧倒的な表現力。全てがこの曲にマッチしてゐると思ひます。そして歌詞があんな内容でせう? ニヤニヤと、うれしい気持ちにならざるを得ませんよ!